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高木シェフのオリジナルレシピ集

中国料理の調味料

ア行 タ行 ナ行 ハ行 ラ行

ア行

杏仁霜(アンニンソウ/キョウニンソウ)

アンズ類の実の核(種子)の種皮を除いた仁(じん)が「杏仁(シンレン/きょうにん)」で、これをすりつぶして粉末にしたもの。杏仁豆腐のほか、お湯で溶いて杏仁茶にしたり、ミルクやコーヒー、豆乳に加えたり、杏仁プリン、杏仁アイスクリーム、杏仁粥なども作れる。


五香粉(ウーシャンフェン)

小茴(ウイキョウ/フェンネル)、桂皮(肉桂/シナモン)、花椒(ホアジャオ/中国山椒)、丁香(チョウジ/クローブ)、大茴(八角/スターアニス)、陳皮(チンピ)などの粉末を混ぜ合わせた香辛料。五香とは数種という意味で5種類とは限らない。


エバミルク(無糖練乳)

英語の「Evaporated milk」の略称。牛乳から分離した脱脂乳に植物性脂肪を加えて濃縮させたもので、ねっとりした液体。野菜のクリーム煮、杏仁豆腐、マンゴープリン、ミルク風味の蒸し菓子、氷菓などに用いる。砂糖を加えたものはコンデンスミルク(加糖練乳)。


オイスターソース(牡蠣油・蠔味醤/ハオユウ)

生ガキの塩漬けを発酵させ、醸成した汁をこしたもの。カキを塩ゆでした煮汁を濃縮し、小麦粉やデンプンでとろみをつけ、砂糖などを加えたりカラメルで着色したりしたものもある。独特の風味、まろやかなうまみ、コクがあり、炒めものや煮込み、炒飯、焼きそばなどに広く使われる。

タ行

酒醸(チューニャン)

もち米に麹を加えて発酵させたもので、白くトロリとした液体に米粒が交じる。ほんのり甘くて軽いアルコール分もある甘酒のような調味料。海老のチリソースなどの辛い料理や炒めもの、煮ものなどの隠し味に使うと適度なコクや甘みが加わってまろやかになり、味に奥行きも出る。


清湯(チンタン)

湯(タン)は、だしやスープのこと。「清湯」は豚ひき肉、母鶏、アヒル、中国ハム、干し貝柱などで作るスープ「毛湯(マオタン)」をもとに、丁寧にアクを取って澄んだスープにしたもの。ご家庭では鶏手羽や香味野菜などで簡単に作るほか、濃縮した液体タイプや顆粒状のスープの素など市販品を活用すれば手軽。


甜麺醤(テンメンジャン)

小麦粉と塩に麹を加えて発酵させ、砂糖や香辛料で調味した甘味噌。ツヤのある黒色で、まろやかなコクと甘みがある。回鍋肉(ホイコーロー/豚肉とキャベツの味噌炒め)などの炒めもの、北京ダック、炸醤麺(ジャージャーメン)、チャーシューまん、春餅(シュンピン)、生野菜のディップなどに使われる。


豆豉(トウチ)

大豆を蒸して麹を加え、発酵・熟成させたもので、日本の浜納豆や大徳寺納豆など「塩辛納豆(寺納豆)」のルーツと言われている。塩分が強めで特有の香りとうまみがあり、料理に風味とコクを与える。煮込み料理や蒸しもの、刻んで炒めものなどに用いられる。


豆板醤(トウバンジャン)

そら豆に塩、麹、トウガラシ、大豆、米、大豆油、ゴマ油、香辛料などを加えて発酵させた辛味噌。中国ではトウガラシを加えないものも豆板醤という。辛みだけでなく独特の風味と香り、まろやかさがあり、味に深みを与える。麻婆豆腐や海老のチリソースなどの煮もの、炒めもの、タレなど活用範囲は広い。

ナ行

ネギ油

多めの油にネギを加え、弱火でじっくりと熱してネギの香りや甘み、うまみを移した香味油。熱したネギ油を白髪ネギなどの香味野菜にかけるほか、蒸し鶏の香りづけ、ラーメン、スープ、炒飯、野菜の和えものなどの調味油として、少量で香ばしいネギの風味が広がる。

ハ行

腐乳(フウルウ)

豆腐にカビ付けし、紹興酒、麹、塩、香辛料などを合わせたもろみに漬けて発酵させたもので、ウォッシュタイプのチーズのような独特の風味と塩気がある。紅麹を使った「紅腐乳(ホンフウルウ)」は「東坡肉(トンポーロー/豚バラ肉の煮込み)」など肉料理や肉の下味に用いられ、塩辛い「白腐乳(パイフウルウ)」はおかゆに添えたり青菜の炒めものなどに使ったりする。トウガラシ入りの腐乳もある。

花椒(ホアジャオ)

中国山椒の「華北山椒」のことで、熟した果皮を乾燥させたもの。日本の山椒とは香りも辛みも異なり、中国語で「麻(マー)」という舌がビリビリしびれる独特の感覚もある。麻婆豆腐、担担麺(タンタンメン)、煮込み料理、炒めもの、漬けもの、肉・魚の臭み消しなどに用いる。花椒の粉末と塩を混ぜた「花椒塩(ホアジャオエン)」は揚げものなどに添える。

ラ行

老抽(ラオチョウ/中国醤油)

中国醤油は淡い色で塩分の強い「生抽(ションチョウ)」と濃い色でマイルドな「老抽」に大別される。「生抽」をもとに、さらに熟成させてカラメル等で色づけしたものが「老抽」で、甘みがあり、料理の味つけよりも着色用として使われる。